就活トピックス

【23卒生必見】オンライン面接,web面接で結果を残す16のチェックポイント!【インターンシップ中の24卒生も】

初めての非常事態宣言が7都道府県に発令された2020年4月7日(火)から、私が働く大学のキャリアセンターがオンライン上に移行し、キャリアアドバイス業務も100%オンライン上での対応となりました。

多い日は1日12件、少ない日で6件。

それ以降、1日平均約8件のペースでキャリア面談を続け、のべ4,000件を超えました。

これらの経験を元に、私なりに得てきたノウハウと仮説を、オンライン面接のチェックポイントとして公開します。

・私がアドバイザーとして感じたこと
・私が模擬面接官役を通じて感じたこと
・就活生がオンライン面接の振り返り等を通じて感じたこと
・就活生が面接に臨んだ結果とその振り返り など

これらは全て「就活ブレーン調べ」のため、学術的な裏付けやビッグデータの解析結果も伴いません。

私は、人事部門の責任者だったことも、新卒採用の責任者だったこともありますが、いずれもオフライン面接の時代です。残念ながらオンライン面接での採用経験はありませんが、就活生を見続けるキャリアアドバイザーの実感として、受け取ってもらえれば幸いです。

インターンシップで,本選考で、オンライン面接へ向かう就活生のみなさんへ、なにかの気付きになってもらえればと感じます。

そしてオンラインでの1次面接がなかなか突破できない就活生も、今一度これらのチェックポイントを見直してみてください。

意外につまらないところで引っかかっていることが少なくないと感じます。

これらのチェックポイントは表面上のテクニックに過ぎません。

自分を見つめ、価値観を言語化し、アウトプットする。等身大の自分自身をしっかり見てもらうことが、就活ならびに面接の本質であることに変わりはありません。

しかし、ちょっとした見せ方(見え方)で損をしている,損をしてしまっているケースが少なくないのも事実と感じます。

長くオフライン(=対面)で面接を行なってきた面接官たちが、急にオンライン上で面接を行なうようになり、良くいえば戸惑い、悪くいえば意味不明なスタンダードを作り出そうとしているきらいも感じられます。

オフライン時代の常識とオンライン時代の新常識が入り交じるこの22卒,23卒の就活を、出来ればタフに、そして出来ればしなやかに乗り越えて、目標とする内定を獲得してください!

ちなみに、タイトルの後ろに記載されているランクの意味はこんな感じです。

Sランク:絶対に対応しておくべき項目
Aランク:出来れば準備した方が良い項目
Bランク:可能であれば準備しておいて欲しい項目

ご参考まで。

オンラインとオフライン
面接と面談

紛らわしい言葉が何度も何度も出てきますがご容赦を。

1.イヤホンマイクはオンライン面接のスタンダード(Sランク)

オンライン面接の数をこなして分かったのは、意外なことですが、映像ではなく音声の大切さでした。

声がスムーズに聞こえてこないと、会話のリズムが狂わされてストレスが生じるのみならず、就活生本人の評価にすら影響が及ぶことがあると感じました。

いわゆるイヤホンマイクやヘッドセットと呼ばれるギア(道具)を正しく用いることは、この1年間でオンライン面接のスタンダードになり、今後はマナーや常識のレベルに昇格する可能性すらあると感じます。

「普通」や「常識」という言葉は、文脈にもよりますが、使い方が非常に難しい言葉だと感じます。誤解が生じないように使いたいのですが、全てのケースを説明することは著しく困難なため、当記事中ではさらっと使わせていただきます。ご了承ください。

「今どきのノートパソコンには
カメラとマイクが付いているから
それで充分じゃね?」

と考える就活生は多いと思います。

ノートパソコンに組み込まれているカメラやマイクは、極めて安価な部品のものがアリバイ的(一応付いてますよ的な意味)に付いているに過ぎません。特にマイクに関しては性能が著しく低いものが少なくなく、声の立ち上がり(発声の瞬間)の音圧を処理出来ず、発言の頭の部分が聞こえないことも少なくありません。

面接官側(=私)から見ていると

「…めまして。…たしは○○大学△△学部の□□です。…つはよろしくお願いします」

の様に、発音し始めが常に欠けた状態で聞こえることがよくあります。

これを避けるには、イヤホンマイクの使用一択。それも有線(ケーブルあり)でお願いします。

既にお持ちであればBluetoothなどのワイヤレスタイプでも構いませんが、ワイヤレスのイヤホンマイクは音声の遅延(タイムラグ)が構造上必ず発生し、通信環境によるタイムラグと合わせて、極めてストレスフルな状況を作り出す可能性があることをご理解ください。

そしていざという時の電池切れ。これ、トップ級のあるあるです。

さらにイヤホンマイクを使わない場合、ノートパソコンのファンが回る甲高い音や机上に置いたスマホのバイブレーションなどが拾われて、耳障りな音として相手に伝わるケースもあるので要注意です。

そしてなによりも、相手(面接官)の立場からは、イヤホンマイクを使っている就活生の話は聞き取りやすく、自分の話も聞き逃されることがほとんどないため、実利的にも印象的にも高いものとなります。

オンライン面接の必須アイテムはイヤホンマイク。これなくしては闘えない相棒級の存在です。

オンライン面接にスマートフォンを利用する場合、スマートフォンは元々音声をクリアに伝える道具として設計されているため、ノートパソコンの様に音質で困る事はありません。

しかし、自分の話をしっかり伝え、相手の話をしっかり聞くためには、同じくイヤホンマイクを使うことが必要であると改めてお伝えしておきます。

実はカメラに関しても、ノートパソコンのカメラは画質が高くないものが多いと感じます。
しかし、オンライン面談をするにあたって、外付けカメラ(いわゆるwebカメラ)の購入までのアドバイスが必要と感じたことはありませんでした。
画質に納得がいかない場合を除き、とりあえずカメラの購入は考えなくて大丈夫だと思います。
またスマホのカメラ(インカメラ)の画質は、ノートパソコンのカメラとは比べものにならないほど上質です。ご安心を。

2.カメラ位置は目の高さ!(Sランク)

ノートパソコンもスマホ利用も、いずれの場合もカメラの高さを目の高さに合わせること。

これも必須だと考えてください。

ノートパソコンとスマホでは、ノートパソコンで面接(面談)に臨む就活生が多いと感じます。

私の実感値としては9:1。

単なる調べ物や普段使いであればスマホのシェアが圧倒的に高い(それこそ逆の1:9)と感じますが、ことオンライン面接(面談)に関しては、ノートパソコンの使用比率が著しく高いと感じます。

ノートパソコンの場合、多くは液晶画面の上縁部の中央付近にカメラがあります。そのノートパソコンを机の上に置き、椅子に座ると、ほとんどの場合は低い位置にあるカメラを上から見下ろす形になります。

さらに面接という響きを聞くと、反射的に背筋を伸ばしてよい姿勢を取るのが日本人の悲しい性で、就活生はその状態で面接に向かおうと試みます。

その結果どうなるか。

鼻の穴を下側からカメラで覗き込まれ、反り立った上半身の上部からカメラを凝視する目は、言葉通りの超ウエメセ(上から目線)という、とんでもない状態を作り上げています。しかし本人は案外それに気づいていない。

そして液晶画面に映る面接官の顔色をうかがうように覗き込むと、両肩が窄(すぼ)まり首が曲がって顔が前に突き出す猫背気味の姿勢となり、喉が不自然に圧迫された状態のため声も出にくく、結果としてビジュアル的にも音声的にも印象を悪くします。

机とノートパソコン、または固定されたスマホがなす角度的な問題もあるとは思いますが、キャリア相談時には頬づえをつくケースがたまに見受けられます。
さすがに面接時に頬づえはしないだろうと思います。しかし、私が経験した1,500件のオンライン面談中、21件の頬づえが確認されたことは、ここに記録しておきたいと思います。

これを防ぐためには、カメラを目の高さまで上げる。それしか手はありません。

ノートパソコンやスマホを持ち上げて、カメラの位置を目の高さに合わせる。

段ボール箱や厚手の書籍などを組み合わせて高さを調整し、自分の利用環境に合わせた高さの組み合わせを事前に確認しておきましょう。

ちなみにこの際に薦めないのがCDケースを使うこと

積み上げたCDケースは驚くほど崩れやすく、面接中ならパニック間違いなし。

ちなみに台が崩れた程度で面接がNGになることはありませんが、一番怖いのはそのことで動揺し、頭が真っ白になってそれ以降の面接がメチャクチャになってしまうことです。

崩れ落ちることのないしっかりした台を準備する。

たかがこんなことが、オンライン面接を勝ち抜くひとつの戦術になるのです。

面接中にスマホの角度を微調整しようとして、不意にインカメラ/アウトカメラの切り替えスイッチをタップしてしまい、スマホの背中側の光景を映し出してしまうことがあります。
公序良俗に反するものでも映らない限り、よっぽどのものが映ってもそれで面接がNGになることはありませんが、何度も話に出すように、その件で頭が真っ白になってしまうことが一番恐ろしいのです。
スマホに有線でイヤホンマイクを繋ぎ、それをカメラ台で固定している場合、体を動かした瞬間にスマホが引っ張られて微妙に角度が代わってしまうのも頻出案件です。
スマホを利用する場合、良いスマホ台を選ぶところから就活は始まっています。どうかお気をつけて。

3.壁面,背景は無地でなくても大丈夫(Aランク)

自分自身の背景は、シンプルであれば必ずしも無地の壁でなくても構いません。

例えば本棚や趣味の品々のショーケースだったり、各種のポスターが所狭しと貼ってあるような場合でもない限り、そこまで気にしなくても大丈夫です。

ただし、様々な生活感溢れるグッズが並んでいる場合は、その物によっては、なんらかの印象や予断を面接官に与えてしまう可能性があることはご理解ください。

そして、面接官によっては

「面接用に部屋を整理するほどの気持ちは、当社に対してはないのかもしれない…」

と淋しい気持ちにさせてしまう可能性があることは、併せてご理解ください。

背景内にこだわりのあるモノを意図的に置き印象づける、もしくは背景に見えるモノを面接内でアピールする手法もあります。ただし、諸刃の剣であることを充分に理解した上で、慎重に使いこなせるだけの技量が必要であることを申し添えます。

背中側に窓がある場合、太陽の向き(面接時刻)やカーテンの種類によっては、明るい光を背負う逆光ポジションとなり、カメラの自動露出により顔が真っ暗になってしまう場合があります。

それを防止するために遮光カーテンを購入したり、俗に女優ライトなどと呼ばれているリングライトを購入したり、色々と金をかけて準備するのも手といえば手です。

遮光カーテン:ひと組2,000円前後から
リングライト:一式2,000円前後から

結構な出費です。

しかし、そこまで道具に頼らなくとも、オンライン面接に適した場所は必ず自室内にあるものです。面接前日になって慌てなくてすむように、あらかじめ余裕を持って場所探しをしておくことを強くお薦めします。

追伸:
バーチャル背景は可能な限りお控えください。いやマジで。

4.Wi-Fiが今イチなら有線LANで(Bランク)

特に自宅生の場合、Wi-Fiルータと自室の位置関係から回線が安定せず、祈るような思いの中で面接本番を迎えたり、Wi-Fiの電波が一番よく届く&背景がシンプルな場所を探した挙げ句、誰がどう見てもバスルームからの中継映像になってしまったりする場合があります(実話)。

大切な面接の最中にネットが遅くなったらどうしよう。
止まってしまったらどうしよう。

誰もが感じたことのある恐怖のひとつかと思います。

家までは光回線やケーブルTVの回線が引かれていて、Wi-Fiルータによって家の中に電波を飛ばしている場合は、Wi-Fiルータの裏側にある有線LANのジャックとノートパソコンをLANケーブルで繋ぐことによって、安定した通信環境で面接へ臨むことが可能になる場合があります。

Wi-Fiルータから自室のノートパソコンまで20~30mある場合でも、LANケーブル自体は安いものであれば1,000円程度から、少し高くても2,000円もあれば購入できたりします。

AmazonでもYahoo!ショッピングでも楽天でも、同様な価格帯での出品がありますので、一度検討してみてください。

パソコンや通信回線などにあまり詳しくない場合は、ご家族やご友人などと相談しながら、あらかじめ準備することをお薦めします。

万が一のWi-Fiの不調に備えて、テザリングで直ぐにノートパソコンを繋げられるスマホを、身近に用意しておくのも有効な手立てのひとつです。

5.zoomアカウント,skypeアカウント(Bランク)

企業から送られてくるオンライン面接専用のURLをクリックするだけで、目的とするオンライン面接ルームへ繋がるパターンが多いかと思いますが、利用するシステム(アプリケーション)によっては、既に自分が持っているID(アカウント)が立ち上がる場合があります。

その際に、そのIDに既に設定してある内容が、面接官へ見えてしまう可能性があります。

オーソドックスに自分の名字と名前などで設定し、無難な画像がアイコンとして設定されていれば問題ありません。しかし、中には謎なハンドルネームやふおおおおお!なアイコンが設定されている場合があり、いずれも公序良俗に反するものでもない限りは選考に影響を与えないものと信じますが、時と場合によっては選考に影響を与えることもあり得るとお考えの上、事前にチェックしておくことを強くお薦めしたいと思います。

無難という表現はお気に召さないかもしれませんが、漢字またはローマ字表記の名字と名前、アイコンは無しか、あっても風景や小物の写真程度が望ましいと感じます。

スーツの色も、髪の色も、ノックの数も、着座姿勢も、就活にまつわるtipsはどれもこれも無難だからのひと言で片付けられることが多いと感じます。

「チャレンジすべきところはそこ以外にあるでしょ?」

無難にすませられる部分は無難に、そして自分の存在意義をかけて攻めるところは思いっ切り、と私は基本的に考えます。

6.服装はフル装備(Aランク)

これも間違いなくFAQ入りするものと感じますが、オンライン面接時にスーツを着る場合、下半身も含めてしっかり着用してください。

見えるのは上半身だけだから
下半身はどうでもよくね?

とお考えになるかもしれませんが、どんなアクシデントで下半身が見えてしまうか分かったものではありません。

上半身はスーツ+Yシャツ+ネクタイであったとしても、下半身が例えばパジャマやジャージ,ハーフパンツで大丈夫ですか?

絶対に立たないから大丈夫だとお考えかもしれませんけど、面接官にとって就活生を立たせるぐらい容易なことです。例えば

「窓からの光りが明るくて顔が見えづらいから
カーテン閉めてもらえますか」

と言われた場合、下半身がジャージであることを忘れて立ち上がってしまわないと保証できますか? 力強くNO!と拒否出来ますか?

少なくとも私が実験した限り、全員立ち上がりました。

靴を履いていないだけというフル装備にて、オンライン面接へ参加することを強く推奨します。

そして女性の場合はこの点にも気をつけていただきたいのですが、開襟タイプ(スキッパータイプ)のシャツを着ている場合、カメラ位置との関係で、お辞儀をした場合に胸元がセクシーな状態になってしまう場合があるということです。

スタンダードカラー、つまり上までボタンがあるタイプのブラウスであれば問題ないのですが、スキッパータイプの場合は、お辞儀をする胸元を見下ろす高さで非常に近い位置にカメラがある関係で、全く想定外の理由でセクシーアピールをしてしまう場合があります。

面接官がガン見することも言及することもないと思いますし、スルーしてもらえればそれで充分なのですが、万が一にも「清潔感に欠ける」的な評価をされたら後悔できませんので、その点に関しても充分に気を付けていただきたいと感じます。

7.音だだもれ&乱入回避の協力要請を忘れずに!(Bランク)

特に自宅生の場合。

同居の家族にオンライン面接を受けることを事前に話して理解を得て、面接の時刻を共有しておく必要があります。

それをしておかないと、いきなり隣室から「ジャカジャーン!」などと大音量で音楽やゲーム音が流れてきたり、家族が大声で笑いながら部屋に乱入してきたり、動画SNSでよく見た光景が展開することになります。

大きな音が聞こえたり、乱入されたり、それら自体は基本的に不問だとしても、その件で動揺してその後の面接がグダグダになってしまうことが一番恐ろしいのは、既出の通りです。

ちなみに同居中の猫ちゃんが乱入するのはあるあるです。

8.キャリアセンター or 友人で練習(Bランク)

当記事やその他の情報に触れ、様々に設定や学びを深めていく中で、そこで得たものを企業面接のぶっつけ本番で試すのではなく、例えばキャリアセンターのオンライン面談などを使って、実際にどう見えているのかを確認する機会を持っていただきたいと感じます。

大切なのは「どう準備したか」「どう話せたか」ではなく、「相手からどう見えるのか」ということ。就活生がつい忘れてしまいがちな視点を意識し続けて欲しいのです。

結局はアウトプット。

就活は全てアウトプットの評価です。

オンラインでキャリアセンターが使えない就活生であれば、親や兄弟姉妹でも、大学の友人でも、高校時代の友人でも構いません。

試しに自己PR,ガクチカ,志望動機を聞いてもらい、それがどのように映り,聞こえているか。

率直かつ客観的な意見をもらい、さらにチューニングを進めることを強くお薦めします。

9.名乗れ!なにはともあれまず名乗れ!(Aランク)

不思議でならないのですが、オンライン面談の場合、半数以上の就活生が自ら名乗ることをしません。

私が氏名を名乗っているにも関わらず、「あ、お願いします」で終えてしまうケースの多いこと多いこと。

「最初に名前を確認させてください」と言われて初めて名乗る。

違うでしょ!!!

まず自分から

「14:00から面接の山田太郎です。よろしくお願いします」

と名乗らなきゃダメ!という話です。

「やってるよ」とみなさん言い張りますが、全然出来ていません。いやマジで。

指定のルームに入った瞬間、既に相手がいたなら、なにはともあれまず名乗る。

指定のルームで待っていた場合に、相手が入ってきたなら、なにはともあれまず名乗る。

まず名乗れ! 就活生から名乗れ!

何回名乗り直すことになっても構わないから、
ま ず 名 乗 れ!

面接の振り返りをする中で、一番出来ていないのがコレだったりします。
「それではまず自己紹介をお願いします」
と言われるまで、自分の名前を言っていないケースが本当に多い。多いです。
今一度、普段の自分の行動をご確認ください!

10.はい→以上です(Sランク)

例えば自己PR
例えばガクチカ
例えば志望動機

面接官から回答を求められた場合、「はい」から始め、話し終えたら「以上です」で締めてください。

とても当たり前の話です。

「んなこと出来てて当たり前っしょ?」

どっこいそれが出来ていません。本当に。

特に重要なのは最後の「以上です」。

話し終えた後に間が空き、「あれ、もしかして終わったのかな」と感じた面接官と「なんか言わなきゃ、なんか」と思った就活生が、お見合い状態からの同時に話し出す。

そのこと自体は致命傷ではありませんが、何度となく繰り返すうちに

「最後に『以上』ぐらい言おうよ?」

というストレスが溜まってきます。

面接するのが後にも先にもあなた1人だけなら良いのですが、ごく自然に「以上です」と締めることが出来ている他の就活生の面接の後だった場合、準備不足いや変化への対応力の低さなが原因なのかな、などと思われて評価されてしまう可能性があるのでは。

「自己PRをお願いします」とバトンを渡されたのであれば、

「はい」と受け取り「以上です」でバトンを返す。

一度このイメージを頭に描いて面接に臨んでいただければ、それ以降は忘れることなく対応できることと感じます。

11.カメラ目線,目配り(Sランク)

たかが目配り。されど目配り。

「目配りを制する者はオンライン面接を制す」と言い切っても過言ではないレベルの、オンライン面接における最重要課題です。

出来ていないケースは本当に出来ていません。驚くほど出来ていません。

オフライン=対面で面接を受ける場合には当たり前のこととされている、そして多くの人が自然に出来ている

相手の目を見て話す

ことが、なぜかオンライン面接になると出来なくなります。

相手の目を見るというのは、オンライン面接においては「カメラを見る」という行為がそれに該当します。そもそもこれが理解出来ていない就活生も中にはいます。

カメラを見て話すこと、カメラ目線で話すことで、あたかも自分の目を見て話しているように感じられることは、経験的に理解しやすいことではありませんか。

ただそれだけのことなのですが、本当に出来ていません。

カメラを見ると画面上の相手の表情を見ることが困難になりますが、どんな表情で自分の話を聞いているのか、相手の表情が気になってついカメラから目を離し画面を注視してしまう。そしてそのまま相手の表情に見入ってしまう。

結果として相手の目を見ない、伏せ目がちな就活生の出来上がり。残念です。

逆にカメラ目線が出来たとして、ただガン見すればいいのでしょうか?

対面で行なう面接の場合、相手の目を見続ける(相手に目を見続けられる)のは、実際のところはお互いに息が詰まります。

では、目を見るのと外すのと、どれぐらいの割合が自然でいいのか。

あくまでもひとつの目安ですが、例えば「見る:外す」が「8:2」とか「7:3」ぐらいの比率であれば、しっかり相手を見ながら面接に臨んでいる感が生まれます。

しかし、相手がどんな反応しているかに気を取られすぎて、「1:9」もしくは「0:10」の比率で目=カメラを見ない就活生が少なからずいます。

自分が話す時:
カメラ(=相手の目)を見るのが8で、その他が2

相手が話す時:
画面(=相手の表情)を見るのが8で、カメラが2

こんな割合で行動出来れば、かなりいいバランスになると感じます。

しかしこれらはあくまでも過渡期的な対応で、オンライン面接のノウハウが急速に集積されていく中で、自分が話すタイミングは相手の表情を見るために画面をガン見すること(0:10)が新スタンダードになる…かもしれませんね。

どうしてもカメラから目線が外れがちな場合、カメラの場所にマークを付ける方法を試してみてください。

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目線に関してもう少しだけ。

画面を見ていると、目の動きが極めて目立つことは、経験がある方なら既にご存知のハズ。

そのため、例えばカンペなどを貼っていると、しばしばそこへ目線が飛ぶため、読んでいることが面接官からバレバレです。

バレるの上等!なギャンブルであれば構いませんが、カンペには頼らず、自力で面接に向かわれることを強くお薦めしたいと感じます。

最後にもう1点。

不用意かつ不必要な目線の移動を防ぐため、特に就活生と面接官が1:1の個別面接の場合は、相手が映るウィンドウをカメラの真下に配置させることをお薦めします。

その位置に相手のウインドウを置くと、カメラと相手画像間の目線の行き来が、オフライン面接時における目と口元,目とネクタイの結び目間の移動と似る関係で、面接官から見た場合に自然に映る(あくまでもオフライン面接の常識としての自然さ)ことをお伝えしておきます。

12.うなづく時はゆっくり大きく(Aランク)

面接官の話を聞く際、自分では頷いているつもりでも、画面上ではほとんど動きが感じられず、胸像のように固まって見えることが多々あります。

話を聞いてうなづく際は、大げさかな?と感じるぐらい、ゆっくり大きめに動くようにしてください。

あまりに早すぎる動きは、通信回線の状態などの条件によっては、動いていないかのように見えてしまうことがあります。

ゆっくり大きく動く(うなずく)ことで、しっかりと面接官の話を聞き、面接に集中している状態にあることを示すことが出来ます。

そして、うなづく際に、毎回「はい」「はい」と発声しない方がよいと感じることがあります。

なぜか。

オンライン面接時に発生するタイムラグにより、就活生としてはタイムリーに「はい」「はい」と相づちを打っているつもりでも、それが聞こえてくる面接官側には、必ず1拍以上遅れて聞こえることになります。

つまり、連続して「はい」「はい」と言い続けることは、微妙にズレたタイミングでずっと手拍子を打ち続けられるのと同じような状態になり、話をしている側にとって、「なんでズレ続けるんだろ」と気持ち悪い感覚を味あわせることになるかもしれないからです。

従って、話し始められた直後の「はい」の後は、ここぞという時にだけ発声し、その他のタイミングにおいては、大きくゆっくりと頷くことでで理解と賛意を伝えればよいと感じます。

13.表情が抜け落ちたのっぺり顔(Aランク)

カメラの存在を意識すれば意識するほど、わずか2~4mmのカメラの穴に全てが吸い込まれてしまい、表情の抜け落ちたのっぺり顔になっていくことが分かりました。

というのは、オンライン面談に切り替わる前の2020年3月までに、オフライン=キャリアセンターのブースで対面のキャリア面談をした経験がある、表情豊かに生き生きと話してくれていた就活生たちが、オンライン面談に移行した途端に生気のない蝋人形のような、表情がないのぺっとした顔になってしまい、さらに悪いことにその状況を本人は一切認識出来ていないという、数多くの事例に接したからです。

「出来てると思っていました…そんなに変ですか?」

事前に本人の許可を取り、フィードバック用として押さえていた映像を共有して観ると、ほとんど全ての就活生が言葉を失いました。

次項で解説する話し方との合わせ技一本で、オンライン上に無表情早口念仏マシーンが爆誕していたことを、そしてそれが自分だったことを知ることになります。

Vtuberの方が何億倍も表情豊かで、何億倍も魅力にも説得力にも溢れている。

オフライン時の面談,面接と同様に、自分では表情豊かに、表現力も豊かに発揮して、説得力ある心打たれる熱い面接に臨んでいると勘違いしていて、指摘されるまで気づきません。

そして指摘されてさえもなお、なかなかその修正に至らず、思いを伝えることがままならなくなってしまいます。

14.ぼそぼそ もそもそ 早口 単調 伏せ目がち(Aランク)

前項でお伝えした通り、顔から一切の表情が抜け落ちるのと同時に、声からは抑揚が消え失せ、強弱もリズムも単調になり、やる気のないお坊さんのやる気のないお経のように、ただただ言葉が連なっているだけの念仏ロボットが出来上がります。

そしてどんどん、どんどん早口になり、句点(。)で間を置かず文を続けて話してしまうため、もうどこで話が区切れ、どこでエピソードが変わっているのか、1.5倍速ボイスレコーダーで速聞きさせられているような、そんな気分になってきます。

もちろん本人は気づいていません。

さらに面接官の反応=表情が心配で、つい画面を注視してしまうため、見た目には目線が合わず伏せ目がちなまま話し続ける人になります。

表情のみならず声までもがカメラ穴に吸い込まれ、声の強弱(声量),抑揚(イントネーション)そして適切な間も忘れ、加速するがまま早口で話し続ける就活生は、SiriやAlexaの方がよっぽど人間らしくリアルに感じてしまうほど、無機質な存在になってしまいます。

まずは深呼吸をひとつ。

そして普段より口を大きく開けて発音,発声しましょう。間が空くことを恐れず、句点(。)ごとにひと呼吸いれるつもりで。

さらにいつもの自分よりも少しだけゆっくり目に話すことを意識することで、普段通り,今まで通りに説得力のある話をすることが出来るはずです。

お試しになってみてください。

15.伝わらない熱意(Aランク)

オンライン面接で最大の難所はこれです。

熱意が伝わらない。

表情が抜け落ち、ぼそぼそと単調に話すことも間違いなくその一因ですが、とにもかくにも思いが伝わってこない。

画面に映し出されている体の面積(容積)が関わっているのではないか、という仮説を私は立てています。

 

対面の場合、互いの距離や机などの有無とも関係はありますが、基本的に頭の頂点から足の先まで、全身が見える状態で行なわれます。

それに対してオンラインの場合、画面を通じて見えるのは、胸から上だけ。全身の1/4程度しか見えていません。

手脚や腰部など、体の一部が声を出したり話したりすることはもちろんありませんが、それらの部位を通じて、全身を通じて様々な熱気やオーラが発せられていることに間違いはなく、言葉だけではない何かが確実に伝わってくるにも関わらず、オンラインでの面接ではそれが一切期待できません。

それどころか画面の外側、例えば太もも上に置いた手をどれだけ動かそうとも、画面上では肩のあたりがもそもそと、妙に動いているように見えるだけで、何も伝わりません。

対面であれば、膝に置いた拳に力が入る様子などから、思いの強さが伝わってくることがありました。オンライン面接ではそれが期待できないのです。

身振りや手振りでなにかを伝えようとする場合は、カメラの画角に入るようしっかり意識して、これみよがしに見せる必要があるということを覚えておいてください。

話のポイントとなる大切な部分の前後にある句点(。)で区切り、意図的に間を設け、自分の話が面接官に浸透したことを確認してから次の話に移るだけでも、思いを伝える手助けになります。

そして本当に伝えたいことは、例えば「冒頭でもお伝えしましたが」とあえて繰り返すことで、重要さを伝えることも出来ます。

それでもスイッチが入らない就活生に伝えていることは

「松岡修造さんになったつもりで!」

です。TVで見る松岡さんのように、オーバーアクションだと感じるぐらい思い切り、声も表情もジェスチャーも、全身を使って表現してみましょう。

大丈夫です。松岡さんになったつもりで全力でやったとしても、画面を通して見たら、せいぜい普段の2割増しぐらいにしか見えません。

熱意や感情が伝わりにくいと感じたのであれば、話術のみならずありとあらゆるテクニックで補い、本気をぶつけるしかないということをどうか忘れずにいてください。

「目は口ほどにものを言う」

と言う言葉があるように、目の持つ力は相当なものです。
目配りの項でもお伝えしましたが、熱意を伝えるにあたっても目力が重要な役割を果たすことも、併せてお忘れなく。

16.退室するまで緊張感を!!(Aランク)

面接の終了時にみなさんが退室する場合でも
逆に面接官が退室する場合でも

いずれの場合でも、完全にアプリやブラウザを終了するなり、画面を閉じてしまうまでは緊張を緩めず、最後まで就活生として振る舞うことを忘れないようにしてください。

ソフトウエアやアプリによっては、面接官側の映像がオフになった場合でも、就活生の映像+音声は面接官側からは丸見え&丸聞こえの場合があります。

面接官が退室(映像オフ)したからといって、思いっ切り伸びや首や関節をポキポキ鳴らしながら

「いやーマジ疲れた。しかしあの面接官なしだわ。ダルいしあり得ないっしょ!」

と大声出したら、全部丸見え&丸聞こえだったなんてことが現実に起きています(実話)。

「それでは終了します。お疲れさまでした」

と面接官に言われたら、

「本日はありがとうございました。それでは失礼します」※

と返し、ニュース番組の最後にお辞儀から戻りやるせない数秒間を送るアナウンサーと同じ面持ちで過ごし、完全に接続が切れたことを確認してから、初めてリラックスするように気をつけてください。

最後の〆の言葉は凝る必要はありません。シンプルに礼を述べて退出すればOKです。カッコつけようとしてカミカミになり、最後の最後でベタ凹むケースも多々拝見しています。ご参考まで!

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言われてみて初めて気づく16項目。
言われてもそれでも気づかぬ16項目。

どちらでも構いません。

たかが小手先のテクニックかもしれません。
気にするべきところ、磨くべきところはそんなところじゃない。本質だ!

確かにそうかもしれません。

しかし、その「たかが」に足を引っ張られ、実力を実力として認めてもらえていないのであれば、馬鹿にしてきた「たかが」を見直して、実力が実力としてより魅力的に映るように、「たかが」を取り入れてみることも案外悪いことではありません。

孤軍奮闘、人知れずガンバる就活生のあなたが、第1志望の企業から「内定」のひと言をもらうため、ほんのわずかでもお役に立てれば幸いです。

全力で応援します。ファイトっ!

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